「独り」になったとき、やってはいけないことって!?
ここのところ、よくこのような質問をいただきます。
「雑誌に、ひとりになったとき、家を売ったり引っ越したりしてはいけない、とか、
老人ホームに入ってはいけない、とか書いてあるけど、どうしたらいいのでしょうか?」
そこで、その雑誌を買ってみました。
[おとなの週刊現代]
これは、週刊現代の特集版、いわゆるMOOK本です。
表紙には、「ひとりになった時、やってはいけないこと」とあります。
連れ合いを喪くしたあとの「5つの罠」とも。
内容を読んでみました。
『こんな悲劇が待っています』として、以下のような実例が掲載されていました。
1.子供や孫に相続税対策として非課税の生前贈与をしたことで、結果、後悔することに。
2.高齢となってから再婚したものの、結局上手くいかなかった。
3.戸建持家を売却し、賃貸マンションに住替えたら、お金の心配と想い出の喪失感を味わうはめに。
4.息子家族の都心マンションで同居したが、様々な弊害で、独りのとき以上の孤独感を味わうことに。
5.要介護となったことで、介護付き有料老人ホームに入所したところ、施設のルールや集団生活になじめないとか、
最悪は追い出されるケースもある。
いずれも失敗事例です。
読んでまず第一に感じたのは、
こういった本が出版されることで、独り暮らし、または独り暮らしの可能性のある親世代や、
核家族で、親と離れて暮らし、将来、親世代が独り暮らしとなってしまいそうな子世代が、
「高齢期の独り暮らし問題」に注目してくれるための良いキッカケ作りになるという意味では、
『よくぞ特集してくれた!』ということです。
(私一人が、セミナーでコツコツ話すよりも、余程多くの人に課題意識を持ってもらえます。)
では、ここで出てくる「5つの罠」は、本当にやってはいけないのでしょうか!?
出版物としては、「やってはいけない」というインパクトのある見出しとした方が注目されますし、
売れやすいことでしょうから、そのように書きますが、
かといって、「おとなの週刊現代」も、
本当に言いたいことは、つまり本音は別にあると思います。
どうすればいいか!?
それは、断片的な「メリット」だけで判断せず、
「デメリット」や「リスク」も理解した上で、総合的な検討により選択することが必要だということです。
つまり、考えられる選択肢の全てについて、「メリット」・「デメリット」・「リスク」を考慮し、
総合的な判断で選択することをしなければ、後悔することは多い訳です。
もう一つは、自分だけで決めない事です。
1.家族と充分に相談する。
2.適切な専門家(総合的なアドバイザー)に相談する。
3.上記専門家が家族との調整を行いながら進める。
そうすれば、「やってはいけない」にはならず、
『後悔しない選択』をしていただけるはずです。
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